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2018年10月28日 (日)

「世界報道写真展2018 記憶された瞬間 記憶される永遠」&安田菜津紀 講演会「写真で伝える仕事」(S)

「世界報道写真展2018 記憶された瞬間 記憶される永遠」

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「世界報道写真展2018 記憶された瞬間 記憶される永遠」に行ってきました。この写真展に行くと、私たちって世界で起こっていることを何も知らないんだなと打ちのめされます。世界でこんなに悲惨なことが起こっているのに、目を向けず、何も考えずに生活しているのかと思うと恥ずかしくなってきます。日本のメディアではほとんど報道されていない世界の実状がこの写真展にくれば知ることができます。この情報社会では調べれば知ることができる情報はたくさんあるはずです。でも、私はこの写真展の写真に写っている実状を正確には知らないし、調べることもしたことがありません。メディアで報道されれば、それを詳しく知るために調べることはあります。しかし、まず何かが起こったという情報を知れなければ調べることすらできないのです。ここには起こっていることすら知らなかった出来事を捉えた写真が多く展示されています。私たちは知らなくてはなりません。目を背けてしまいたくなる写真もありました。見るのもつらく、悲しくて涙が流れる写真もありました。それでも私たちはこの写真に写る出来事と向き合わなくてはならないのです。もう見ないふりは許されません。

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安田菜津紀 講演会「写真で伝える仕事」

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同会場のロビーで行われた安田さんの講演会にも参加しました。
写真の力、フォトジャーナリストの仕事、カンボジアで見てきた話、シリアの現状と内戦前の様子、そして一人の少年の話、東日本大震災による津波と避難市民とご家族の話もしてくださいました。
 写真は0を1にできます。関心のなかった人の興味を引き出します。フォトジャーナリストは写真を通して世界で今何が起こっているのか伝える仕事です。自分で何を撮って伝えたいのかを決めて写真を撮りに行き、それをインターネットなどに投稿します。私とあなたを少しでも近づけるために写真を撮ります。
 カンボジアと言えば世界遺産のアンコールワット!これを見にカンボジアを訪れたことのある方も多いのではないでしょうか。会場にもカンボジアは行ったことのある人が多くいました。けれども知っていますか?カンボジアは20年近く前まで内戦が続いていたことを。その爪痕が今も残っています。それは地雷です。対戦車地雷が埋められており、爆発すると人が数十メートル、体の一部が数百メートル飛びます。こうした地雷が400万個ほどまだ地中に埋まっているのです。現在年間4万ずつ除去している状態で、あと100年かかる計算です。機械によって除去のスピードは上がってきていますが、まだまだかかることは変わりません。
戦争はしてはいけないのです。戦争は紙の上で終わっても、終わっていないのです。全く関係ない人、そして子どもたちが犠牲になるのです。戦争によって貧困が生まれます。そしてトラフィック・チルドレン−売買された子どもたち−と呼ばれる犠牲もでます。貧しくて自分の子を育てられない、学校に行かせられない親にトラフィッカーと呼ばれる人達が近づいて、代わりに子どもたちの面倒をみるといって連れて行ってしまいます。こうして戦争による苦しみは続くのです。だから戦争は絶対にしてはいけないのです。
 シリアで内戦が起こったのは2011年の3月、内戦前のシリアの人口は2200万人で、その内現在国内外に避難している難民は1200万人に上ります。半数が故郷を追われたことになります。度重なる戦闘で村は廃墟に。希望という意味を持つアマルと名付けられた少女は飛行機や大きな音がすると体が固まってしまいます。子どもの回復は重要な課題です。不発弾が誤って爆発してしまうこともあります。
内戦が起こる前のシリアを知っている人同士で話をすると親切話がたくさん出てきます。迷子になっていたら、人が集まってきて助けてくれ、バス停まで連れて行って乗せてくれます。手を振って送ってくれ、目的地で料金を払おうとしたらバス代まで払ってくれていたというエピソードは多いらしいです。そんな人間関係を築いていた。そしてそれがすべてだった。それが理不尽に奪われたのです。
アブドラ君は自宅で空爆にあいました。タル爆弾と呼ばれる火薬と金属片をつめた爆弾に当たったものだと思われます。安田さんは手術後にアブドラ君の写真を撮らせてもらいました。しかしその写真には希望や幸せといった善いところがひとつも写っていない写真でした。安田さんはこの写真を同じく怪我をして運ばれていた母親に見せるかどうか悩みました。けれども写真は撮らせてくれた人のものという考えから、最終的には母親に手渡しました。その包帯姿の子どもの写真を見た母親は喜んでくれました。家は破壊され、持ち出せたものは何もありませんでした。これまでに撮った写真もありません。今度は元気になって走り回る姿を撮ってと母親は言いました。帰国前にはベットの上で起き上がった姿を見せてくれたアブドラ君。しかし帰国して一週間もしない内に、容態が急変し亡くなりました。
直接命を救うことのできない写真をどうして選んだのか、命を救うことができる医者に、寄り添うことのできるNGOに、どうしてならなかったのか。話を聴いてくれたNGOの人は役割分担だと言いました。NGOは食料を届けたり、寄り添うことはできるが、現場はいっぱいいっぱいです。ジャーナリストは現地で起こっていることを伝えることができます。日本に持ち帰って伝えることができるのです。
 岩手県陸前高田市に安田さんの夫のご両親が暮らしていました。義父さんが勤務先で撮った写真は津波が迫ってくる写真で、首まで浸かったそうですが助かりました。商店街なども跡形もなくなくなっていました。義母は震災から1ヶ月後、海から河を遡って9キロのところで見つかりました。ダックスフントのミミとチョビの散歩ひもを持っていました。
小学校では60世帯の仮説住宅に避難している人たちとシリアの話などをした。するとまだ避難生活を送っている人たちが、私たちにもできることがあると言って小さくなって着れなくなった服などを集めて冬を越せるようにと送ってくれました。
数年後、その仮設住宅も取り払われることになり、お隣の仮設住宅に移る家族もいます。避難所から避難所へ。まだ自宅が再建できていないそうです。
 皆さんは国籍を越えて、国境を越えて、思いを馳せる力を持っています。忘れられる、無視されることが彼らにとって一番つらいことなのです。
 講演後、書籍にサインしていただいた時に少しだけお話しさせてもらったのですがその中で、受け止めてくれる人がいるから写真を撮れるというような言葉をいただきました。写真展の写真もそうですが、ジャーナリストたちが危険や困難のなか、それでも伝えたいと思って撮った写真を私たちはちゃんと受け取らなくてはなりません。それを自分たちの問題として受け止め、次へとつなげるアクションをとっていかなくてはならないのだと思います。
 
日時:開催中〜10/28(日) 9時半〜16時半(入館は16時まで)
料金:一般500円 中・高校生300円 小学生200円
詳細:こちら
 

滋賀でも開催を予定しています。

日時:10/30(火)〜11/11(日) 9時半〜16時半(入館は16時まで)
料金:一般500円 中・高校生300円 小学生200円
会場:立命館大学びわこ・くさつキャンパス エポック立命21 エポックホール

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