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2017年6月16日 (金)

「グラハム・クラーク作品展」(S)

「グラハム・クラーク作品展」

 
「〜心温まる愛とユーモアの世界〜グラハム・クラーク作品展」に行ってきました。
グラハムさんご本人は足を悪くされているのと76歳というご高齢のため日本にはいらしていませんが、会場にはグラハムさんと親交があり、日本での作品集出版の際に翻訳をされていた方が在廊していました。ひとつひとつの作品についてやグラハムさんの人となりなどを聞けて、作品についての理解も深まり、何倍も楽しんで見ることがました。
 
お聞きした中でこれは重要だと思ったのは、名前についての話です。日本ではグラハムと読まれることがほとんどですが、実際の発音はグレハム(グレアム)に近く、本人もグラハムと発音されることを嫌っているそうです。なのでここからはグレハムさんと書かせていただこうとおもいます。
 
グレハムさんはイギリスの方で、銅版画で描いた作品に水彩で色をのせるという手法で作品を生み出しています。会場には、作品の制作行程をグレハムさん本人実演の日本人向けにつくられた映像が流れていますので、銅版画になじみがない人はこちらをご覧ください。グレハムさんの優しさやユーモアが感じられ、普段は見ることのできない素敵なアトリエでの作業の様子なども見られる楽しい映像になっています。制作行程を描いた作品も展示されているので、こちらも一緒に見るとさらにわかりやすいかもしれません。たくさんの行程をかけて生み出されるていねいかつ繊細な作品。ほかにも水彩画を描かれたり、教会のステンドグラスなども手がけてられています。今回の展示は銅版画だけですが、ステンドグラスの作品はその後に銅版画で再現したものが今回展示されています。
 
作品の舞台の多くは、イギリスやフランス、イタリアに実在する風景です。その作品はまるで舞台の一場面を切り取ったかのように描かれています。実はグレハムさんは 俳優でもあり、一昨年には劇の講演で各地を回られたそうです。本当に多才な方です。そんなグレハムさんの作品にはひとつひとつストーリーがあるようです。登場している人物や建物はすべて実在の人物です。そこに愛とユーモアが加わってちょっと面白くてふしぎな心暖まる作品になっています。
 
例えば、「フィッシャーマンズ  バレエ」という絵。ぱっと見れば魚を持ってちょっとうかれている男としか見えませんが、お話を聞いたところ、この作品に絵描かれている人物はバレエをやっていたことのある現役の漁師さんだそうです。漁師にバレエを踊らせる。この発想がつぼにはまってしまい、しばらく笑が止まりませんでした。
 
「舟歌」陸の上にある船の絵。ここには老船乗りが動物たちと住んでいて、魚屋さんにもなっている。船員で構成された楽隊が練習場所にすることもしばしば。
 
「パーフェクト  ハーモニー」という作品にはオーケストラの楽団に混じって、グレハムさんと娘さんが登場しています。二人で一つのアコーディオンを演奏していて、見ていると自然と笑みがこぼれます。この楽団の人たちはみんな友人なので、描かれている人は一人一人個性のある人物ばかりです。その他大勢という登場人物がグレハムさんの作品には登場しません。それぞれが実在する真実の絵です。
 
「ティーパーティー」これは幼稚園でしたでしょうか。登場するすべてのおもちゃたちも本当にいつも使って遊んでいるもの。お孫さんは2羽のうさぎのおもちゃを後ろに乗せて、黄色い車を走らせています。
 
「光あれ」は教会のステンドグラスとして天地創造をテーマに描かれたものです。使われている文字の書体は大好きなシェイクスピアが使っていたもの。銅版画で書く場合はすべて鏡文字で削らねばならないのでとても大変な作業です。
 
干支をモチーフにした作品もあり、日本人のイメージとは違った動物たちの描かれ方にも注目です。
 
ここでは紹介しきれませんが会場には他にも作品がありますのでぜひ足をお運びください。また、会場には現在絶版になってしまった『グラハム・クラーク作品集』の書籍も置かれていて、自由に見ることができます。今回の展示にはない作品も数多く入っているので、時間のある方はこちらもご覧になってみてください。
 
会場は撮影禁止のため画像はありませんが、下記ホームページに今後の展覧会の情報や作品が紹介されています。できれば次回の展覧会にも行ってみたいと思います。みなさんも一度お確かめください。
 
私はイギリスには行ったことがないのですが、グレハムさんの作品を見ていると、どこか懐かしさを感じます。みなさんも面白くて暖かい、ふしぎで愉快な展覧会に行ったみてはいかがでしょう。
 
 
日時:開催中〜6/18(日)まで 11時〜19時 最終日は17時まで
会場:ポルタギャラリー華 京都駅地下街
詳細:こちら
 
グラハム・クラーク公式ホームページ

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